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- 整備管理者のお仕事についてザックリわかる
- 整備管理者になるために必要なプロセスがわかる
整備管理者とは?
ひとつの営業所が抱えるトラックの整備状況を管理する責任者です。
運行管理者と同様、自動車の整備状態によっては市民の生命に関わる重大な事故に繋がる可能性があります。
それを防ぐという職責があるため、資格や実務経験等がなければその職務に就くことは出来ません。
また、一般貨物自動車運送事業者には整備管理者の配置が許可の条件とされており、不在のまま事業を行うと厳しい罰則も用意されています。
配置義務は、一部例外もありますが、基本的には営業所ごとに1名必要と覚えておきましょう。
例外について知りたい方は直接ご相談下さい。
「整備管理者のページを見た」とお伝え下さい
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整備管理者のお仕事にはどんなものがあるの?
整備管理者は事業者より、権限を与えられます。
その権限に基づいて、つぎの職責を担います。
職務の詳細は、道路運送車両法施行規則の第三十二条に次のように書かれています。
分かりやすくするため条文の一部を省略・書き換えしています
- 日常点検の実施方法を定めること。
- 日常点検の結果に基づき、運行の可否を決定すること。
- 定期点検を実施すること。
- 日常・定期点検のほか、随時必要な点検を実施すること。
- 上記各種、点検の結果必要な整備を実施すること。
- 定期点検及び整備の実施計画を定めること。
- 点検整備記録簿その他の点検及び整備に関する記録簿を管理すること。
- 自動車車庫を管理すること。
- 前各号に掲げる事項を処理するため、運転者、整備員その他の者を指導し、又は監督すること。
この通り、整備管理者は車両の健康状態をチェックし、運行に耐えうるか判断をするほか、定期点検の計画や帳簿の管理も行います。
一時期、整備不良によって脱輪し、その車輪が歩行者を直撃して死亡させたことが社会問題として取り沙汰されましたが、そのような事故を未然に防ぐ大きな役割を果たします。
これら、整備管理者が実施・管理する帳簿は、巡回指導や監査で注意深く確認される対象でもあります。
整備管理者になるためにはどうしたらいいの?
まず、整備管理者になるためには、次の順番で進めていきます。
- 法令上の整備管理者となるための条件を満たすこと
- 愛知運輸支局など、地方運輸局にて所定の手続きを行うこと
この投稿では、1番について解説します。
順番に見てきましょう。
整備管理者となるための条件とは?
整備管理者となるための条件は全部で3つ法定されていますが、一般的なものは次の2つです。
後で優しく解説しますが、文章が膨大になりますので、まずは基となる法令を確認してみましょう。
このルールが定められているのは道路運送車両法施行で、第三十一条の四に次のように書かれています。
- 整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検若しくは整備又は整備の管理に関して二年以上実務の経験を有し、地方運輸局長が行う研修を修了した者であること。
- 自動車整備士技能検定規則の規定による一級、二級又は三級の自動車整備士技能検定に合格した者であること。
このうち、後者はとてもシンプルで整備士資格を持っていることを示しています。
法令上は二輪整備士資格でも整備管理者になれるはずですが、運輸支局によっては否定的な見方もあるようですので事前に確認しておくと良いです。
じっくり解説、整備管理者となるための実務経験に関する4つの考え方
一般貨物自動車運送事業を始めようと思って、都合良く整備士さんが入社してくれれば良いのですが、現実としてそんな幸運なことはとても少ないです。
そこで多くの事業者さまが活用するのが、この実務経験+研修受講による条件クリアです。
この条件は、条文だけでは都合良く解釈ができてしまうため「解釈基準」というものが法令の他に発効されています。
勝手な解釈で適当に手続きをすれば、虚偽で不正就任となり厳しい処分が用意されているので、キチンと理解しておきましょう。
解説に入る前に、条文を1度おさらいしておきましょう。
整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検若しくは整備又は整備の管理に関して二年以上実務の経験を有し、地方運輸局長が行う研修を修了した者であること。
この条文を次の4つに分けて順番に理解を深めていきます。
- 整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車とは何か?
- 点検若しくは整備の経験とは何か?
- 整備の管理に関する経験とは何か?
- 地方運輸局長が行う研修とは何か?
それでは確認していきましょう。
「整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車」とは何か?
まず、「整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車」とは、余分な説明を省くと4輪車を指します。
大きさ等は問わず、軽自動車の整備経験であっても大型車の整備管理を含む整備管理者として就任することができます。
「点検若しくは整備の実務経験」とは何か?
「点検若しくは整備の実務経験」とは整備工場、特定給油所等において整備要員として点検・整備業務を行った経験を指します。
具体的には次の2つが挙げられています。
- 工員として実際に手を下して作業を行った経験
- 技術上の指導監督的な業務の経験
これらの解釈基準に加え、書かれていませんが、文中の整備工場は「認証工場」「指定工場」を指します。
無許可整備工場での経験は実務経験の算定対象にはならないので注意しましょう。
会社ごとに職務内容も違うため判断に困ることもあるでしょう。
これを読んでもどうしても判断がつかない場合はご相談ください。
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「整備の管理に関する実務経験」とは何か?
「整備の管理に関する実務経験」とは次の3つを指します。
- 整備管理者の経験
- 整備管理者の補助者として車両管理業務を行った経験
- 整備責任者として車両管理業務を行った経験
「点検若しくは整備の実務経験」では、「整備工場か特定給油所」での経験に限定されていましたが、こちらはどこで経験したかについては限定されていません。
つまり、整備管理者(補助者含む)や整備責任者を配置する必要のある事業所で、それらの職務を経験したことを指しています。
もっと実務的に言えば、よそのトラック・バス事業者等の元でこれらの経験があれば、条件を満たす可能性があるということですね。
また、3番については解釈の幅があります。
整備責任者は企業の裁量によって選任できるため、条件としては3つの内1番軽いとも言えます。
これをどこまで認めるか、については各運輸支局によって見解が異なりますので、3番で検討されている方は管轄の運輸支局に必ず相談しましょう。
地方運輸局長が行う研修とは何か?
「地方運輸局長が行う研修」とは運輸支局で行われる「整備管理者選任”前”研修」を指します。
「整備管理者選任”後”研修」と言うものもありますが、必ず”前”研修を受講しましょう。
全国どこの運輸支局で受けたものでもOKですし、有効期限もありません。
小まとめ
解釈基準について理解頂けたでしょうか?
ザックリまとめると次のようになります。
- 実務経験は経験した「場所」や「立場」が限定されるルールがある
- 実務経験の対象車両は4輪車ならなんでも良い
- 研修は「整備管理者選任”前”研修」に限定されており、いつどこで受けたものでも良い
判断に困るものがありましたら直接ご相談下さい。
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